適応障害とは?自分でできる治療法やなりやすい人の7つの特徴を解説

「日々のストレスや仕事のプレッシャーに押しつぶされていると感じる」
「睡眠の質が悪く、常に疲れている」
現在、このような悩みを抱えている人もいるでしょう。
適応障害は、環境の変化や強いストレスに適応できず、心身のバランスを崩してしまう病気です。そのまま放置すると、症状が悪化してうつ病に進行してしまう可能性もあります。しかし、適切な治療と対処を行えば、回復できる病気です。
本記事では、適応障害の概要や治療法、なりやすい人の特徴を詳しく解説します。自分でできるストレス緩和法も紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
適応障害の治療をしたい方は「こころメディカルクリニック」にご相談ください。
適応障害とは?

適応障害とは、学校や職場、家庭などの特定の環境や出来事が強いストレスとなり、心身にさまざまな不調が現れて日常生活に支障をきたす病気です。
原因となるストレスから離れると症状が改善する傾向がありますが、そのまま我慢し続けると慢性化する恐れがあります。日本では特に、職場での人間関係や過重労働がきっかけで発症するケースが多く、労働環境の改善やメンタルヘルスケアが重要な課題となっているのが事実です。
また、引越しや転勤・昇進など環境の変化や、自分や家族の病気などが発症の引き金になることもあります。原因を特定し、そのストレスを取り除く、あるいは軽減が治療の第一歩となります。
適応障害の症状
適応障害の症状は人によってさまざまですが、大きく「情緒面」「身体面」「行動面」に分けられます。
最も頻度が高い症状の一つが睡眠トラブルです。「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」など不眠症状が現れやすく、情緒面では不安感や抑うつ気分、イライラ、集中力の低下などが見られます。
身体面では、喉の違和感やつまり感、みぞおち周辺の圧迫感を訴えるケースもあります。さらに、動悸や息切れ、めまい、吐き気などが起こることも珍しくありません。
重症化すると、過呼吸を引き起こし「心臓が止まるのではないか」などの恐怖感からパニック発作につながることもあります。
適応障害とうつ病の違い
適応障害とうつ病は、気分の落ち込みや意欲低下など似た症状を示すため、見分けがつきにくいことがあります。しかし、両者には明確な違いがあります。
最大の違いは「ストレス原因との関係性」です。適応障害は、原因となるストレスがはっきりしており、その原因から離れると症状が比較的速やかに改善します。例えば、休日は元気に過ごせるけれど、出勤日になると体調が悪くなるなど波が見られます。
一方、うつ病はストレスの原因が明確でない場合も多く、環境を変えても気分の落ち込みが2週間以上続くなど、状況に関わらず症状が持続するのが特徴です。
適応障害は環境調整で早期改善が期待できますが、うつ病は長期的な薬物療法などが必要になることが多いです。
適応障害の治療期間
治療にかかる期間は個人差が大きく、症状の重さやストレスの原因、本人の回復力によって異なります。
一般的には、適切な治療と環境調整が行われれば、3ヵ月〜6ヵ月程度で回復するといわれています。軽度であれば1ヵ月程度で改善する場合もありますが、重症化している場合やストレス環境が変わらない場合は、1年以上の長期治療が必要になることがあるのも事実です。
「治る」とは、単に症状が消えるだけでなく、ストレスへの対処能力が向上し、社会生活に復帰できる状態を指します。一時的に良くなったからといって無理をすると再発するリスクがあるため、焦らずじっくりと治療に取り組むことが大切です。
医療機関でできる適応障害の治療法3選

適応障害と診断された場合、医療機関では主に以下の3つのアプローチで治療を進めていきます。
- 適応障害の原因の特定
- カウンセリングや認知行動療法
- 薬物療法
それぞれの治療法を詳しく解説します。
環境調整の原因の特定
治療の基本であり、最も重要なのが「環境調整」です。適応障害はストレスの原因を取り除くことで回復する可能性が高いため、まずはその原因が何なのかを特定します。
例えば、「威圧的な上司との関係が原因」であれば、部署異動を申し出る、あるいは休職して物理的に距離を置くなどの対策が有効です。実際に、原因となる環境から離れただけで、頭痛や不眠などの症状が劇的に改善したケースも少なくありません。
もし休職が必要な場合は、医師に相談して診断書を作成してもらいましょう。診断書があれば、職場の理解を得やすくなり、精神障害者保健福祉手帳の申請や傷病手当金の受給など、経済的なサポートを受けられる可能性もあります。
カウンセリングや認知行動療法
ストレスの原因をすぐに取り除くのが難しい場合や、ストレスへの耐性を高めたい場合には、カウンセリングや認知行動療法が有効です。
認知行動療法とは、物事のとらえ方(認知)や行動パターンを見直し、ストレスを軽減させる心理療法です。例えば「ミスをしたら終わりだ」など極端な考え方を、「ミスは誰にでもある、次はこうしよう」と柔軟な思考に修正していく治療です。
ストレスを感じる場面でどのような感情がわき、どう行動してしまうのかを客観的に分析し、悪循環を断ち切る力を養います。自分自身でストレスをコントロールできるようになることを目指し、再発防止にもつなげます。
薬物療法
症状が強く、日常生活に大きな支障が出ている場合には、薬物療法を併用する場合があります。
不安が強い場合は抗不安薬、眠れない場合は睡眠導入剤、気分の落ち込みが激しい場合は抗うつ薬などが処方されます。ただし、薬はあくまでつらい症状を一時的に和らげるための「対症療法」です。
薬を飲めば適応障害そのものが治るわけではありません。薬で心身の状態を整えつつ、環境調整やカウンセリングを行い、根本的な解決を目指す必要があります。医師の指示にしたがって正しく服用し、自己判断で中断しないようにしましょう。
自分でできる適応障害の対処法

医療機関での治療と並行して、自分自身でも心身のケアを行うことが回復への近道です。ここでは、日常生活で取り入れられる対処法を紹介します。
- 周囲の人に相談する
- ストレスの緩和をしてみる
- ストレスの対処方法を身に付ける
- 薬に頼りすぎないようにする
- できることから挑戦する
周囲の人に相談する
強い不安や緊張状態にあると、視野が狭くなり、一人で問題を抱え込んでしまいがちです。
信頼できる家族や友人、同僚などに今の気持ちを話してみましょう。人に話すことで頭の中が整理され、自分では気付かなかったストレスの原因や解決策が見えてくることがあります。
もし身近な人に話しにくい場合は、公的な相談窓口やカウンセラーを利用するのも一つの手です。第三者の視点が入ることで、客観的なアドバイスをもらえる可能性があります。
ストレスの緩和をしてみる
ストレスの原因が特定できたら、それを少しでも減らせないか考えてみましょう。
「残業を減らせないか上司に相談する」「苦手な人とは必要最低限の業務連絡だけにする」など、具体的な行動を起こすことで状況が変わるかもしれません。
また、思い切って休職や転職の検討も、自分を守るための重要な選択肢です。適応障害は環境を変えれば改善しやすい病気ですから、今の環境にしがみつく必要はありません。
ストレスの対処方法を身に付ける

完全にストレスをなくすことは難しいため、ストレスを上手に受け流す方法を身につけることも大切です。
規則正しい生活を送り、十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事を心がけることは、メンタルヘルスの基本です。また、適度な運動や趣味の時間を持つことで、リフレッシュ効果が期待できます。
「好きな音楽を聴く」「ゆっくりお風呂に入る」など、自分なりのリラックス方法をいくつか持っておくと、ストレスを感じたときにすぐに対処できます。
薬に頼りすぎないようにする
薬物療法を受けている場合、薬の効果で楽になると、つい「治った」と勘違いして無理をしてしまうことがあります。
しかし、前述の通り薬は根本治療ではありません。薬に依存しすぎると、薬がないと不安になったり、本来向き合うべき課題から逃げてしまったりする可能性があります。
医師の指示通りに服用するのはもちろんですが「薬はサポート役」ととらえ、環境調整や生活習慣の改善に主体的に取り組む姿勢が大切です。
できることから挑戦する
適応障害の治療中は、とにかく無理をしないことが鉄則です。しかし、休んでばかりいると「周りに迷惑をかけているのではないか」と罪悪感を抱き、焦ってしまう人もいます。
まずは「今は休む時期だ」「できないことがあっても仕方ない」と現状を受け入れましょう。その上で、体調がよいときに散歩をしてみる、本を読んでみるなど、今の自分にできる小さなことから始めてみてください。
焦らずマイペースに過ごすことが、結果的に気力を回復させ、社会復帰への自信につながります。
適応障害になりやすい人の特徴7選

どのような人が適応障害になりやすいのでしょうか。性格や考え方の傾向を知ることで、予防や早期発見に役立ちます。主な特徴は以下の7つです。
- 自己肯定感が低い人
- 変化への対応が苦手な人
- ストレスに対して過敏な人
- 真面目で几帳面な性格の人
- 自分に厳しい性格の人
- 感情のコントロールが苦手な人
- 頼みごとを断れない人
自己肯定感が低いと、自分に自信が持てず、些細な失敗でも激しく落ち込んでしまいます。また、真面目で責任感が強い人は、一人で仕事を抱え込みやすく、限界を超えても助けを求められない傾向があります。
変化が苦手な人は、新しい環境に馴染むのに時間がかかり、それが大きなストレスとなることも多いです。これらの特徴に当てはまる人は、日頃からストレスを溜め込まないように意識し、早めに休息を取るなどの対策が必要です。
適応障害の治療を拒む方への接し方

家族や友人が適応障害の疑いがあるのに、受診を拒むケースもあります。「精神科に行くと入院させられる」「周囲に知られたくない」など誤解や不安が背景にあることが多いです。
無理に連れて行こうとせず、本人のつらい気持ちに寄り添いながら、安心できる言葉をかけましょう。「最近眠れていないみたいだから、一度専門家に相談して体調を整えよう」とソフトな言い回しが効果的です。
すでにかかりつけの内科医がいる場合は、そこから精神科を紹介してもらうのも一つの方法です。また、オンライン診療を行っているクリニックなら、自宅から受診できるため、ハードルが下がります。
横浜で適応障害の治療をしたい方は「こころメディカルクリニック」にご相談ください

本記事では、適応障害の症状や治療法、なりやすい人の特徴を解説しました。
適応障害は、誰にでも起こりうる病気です。「自分が弱いからだ」と責める必要はありません。早めに環境を調整し、適切な治療を受ければ、必ず回復に向かいます。
もし、「つらいけれど病院に行くべきかわからない」「どうすればいいかわからない」と悩んでいるなら、一人で抱え込まずに専門家を頼ってください。
横浜で適応障害の治療を検討している方は、「こころメディカルクリニック」にご相談ください。一人ひとりの心に寄り添い、解決への一歩をサポートします。

