強迫性障害について
強迫性障害(OCD)は、強迫観念と強迫行動が特徴的な精神的な障害です。強迫観念は、無意味で不快な考えやイメージが繰り返し浮かび上がり、これに対する不安や恐怖を引き起こします。例えば、汚染や害の可能性に対する恐れ、あるいは特定の行動ができなかった場合の恐怖などです。
これらの強迫観念に対処するために、患者は強迫行動を行うことが多く、例えば手を繰り返し洗う、物を特定の順序で並べる、確認行動(ドアが閉まっているか再確認するなど)をすることがあります。これらの行動は一時的に不安を和らげるものの、長期的には症状を悪化させることが多いです。

こんな時は当院を受診してください
- 無意味で不快な考え(強迫観念)が繰り返し浮かぶ
- 汚染や害への過剰な恐れ
- 確認行動(ドアや電気を何度も確認する)
- 手洗いや消毒の過剰な繰り返し
- 特定の物を整頓する行動
- 行動をしないことで不安や恐怖を感じる
- 日常生活に支障をきたすこと
治療方法
強迫性障害(OCD)の治療方法には、主に心理療法と薬物療法があります。特に認知行動療法(CBT)が効果的で、患者は強迫観念への反応を理解し、ネガティブな思考を変える技術を学びます。CBTの一環として、曝露と反応妨害(ERP)により、強迫観念を引き起こす状況に意図的にさらされ、その後の強迫行動を抑えることで不安を軽減します。
薬物療法では、抗うつ薬(特にSSRI)が使用され、脳内の神経伝達物質のバランスを整えることで症状を緩和します。適切な治療を受けることで、多くの患者が症状を改善し、より豊かな日常生活を送れるようになります。