適応障害の原因とは?なりやすい人の特徴や治し方・予防法を徹底解説

「最近、体調が悪いけれど、適応障害なのだろうか」
「適応障害になってしまう原因を詳しく知りたい」

毎日の生活で強いストレスを感じており、心身に不調をきたしている方もいるでしょう。

適応障害とはストレスがきっかけで、日常生活に支障が出る病気です。夜眠れなかったり、疲れやすかったりするのは、適応障害が原因かもしれません。

本記事では、適応障害が発症する原因や、なりやすい方の特徴をわかりやすく解説します。

もし、適応障害の疑いがある場合は「こころメディカルクリニック」にご相談ください。

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目次

適応障害の主な原因

適応障害の主な原因

適応障害は、生活の中で起きる特定の出来事がストレスとなり、心身のバランスを崩す病気です。発病するきっかけの例は以下のとおりです。

  • 仕事内容・業務負担によるストレス
  • 職場の人間関係の問題
  • 環境の変化(転職・異動・引越しなど)
  • パワハラ・セクハラなどのハラスメント
  • 家庭・プライベートの問題(離婚・介護・育児など)
  • 病気・災害などの予期せぬ出来事

自身が置かれている状況と照らし合わせながら、確認してみましょう。

仕事内容・業務負担によるストレス

過度な仕事量は、心身に大きな負担をかけるきっかけになります。重労働や長時間の残業が続き、適応障害を引き起こすケースは少なくありません。

自身の能力や性格と、任された業務の内容のミスマッチもストレスの原因になります。また、新しいプロジェクトへの参加や昇進により、責任が急に増えるプレッシャーも精神的な重荷となるでしょう。

職場の人間関係の問題

職場での人付き合いがうまくいかないときも、精神的な苦痛を感じがちです。上司や同僚との意見の対立、コミュニケーションが取れない状況にストレスを感じている社会人も多いでしょう。

また、職場で孤立したり、困った時に助けてくれる方がいなかったりする環境は、心労が増えます。なお、ストレスの原因が職場の人間関係にある場合、苦手な相手とも毎日顔を合わせなければならないため、適応障害が悪化しやすい傾向にあります。

環境の変化(転職・異動・引越しなど)

環境の変化(転職・異動・引越しなど)

生活環境の変化は、知らず知らずのうちに心の負担を増やします。転職や異動、引越しなどで新しい場所に移ると、慣れないルールや人間関係を築くために多大なエネルギーを使うでしょう。

結婚や昇進などの喜ばしい出来事であっても、生活のリズムが変わるため、発症のきっかけになることも珍しくありません。また、新しい環境になじもうと無理をしすぎると、心が疲弊してしまい発症のリスクが高まります。

パワハラ・セクハラなどのハラスメント

職場でのハラスメント行為で、心を深く傷つけられている方も適応障害の発症リスクが高まります。無視や不当な要求、威圧的な言動などの継続的なハラスメントは、想像以上に心理的ダメージを負います。

ハラスメントを受けている状態で、症状を改善するのはむずかしく、症状が重くなっていくケースは決して少なくありません。

なお、パワハラ・セクハラは耐え続けるのではなく、会社の対策窓口や外部の専門機関へ相談するのが大切です。嫌がらせが原因で適応障害になった場合、労災が認められる場合もあります。

家庭・プライベートの問題(離婚・介護・育児など)

家庭・プライベートの問題も、適応障害を発症させる要因になります。例えば、死別や離婚などの家庭環境の変化は、心に強いストレスを与えます。

また、家族と不仲な場合は、家の中でストレスを感じてしまい、心身が休まる時間がなくなってしまうでしょう。

その他、経済的な不安や家事分担の偏りなども、精神的な負担を増大させる要素です。

病気・災害などの予期せぬ出来事

病気・災害などの予期せぬ出来事

突然の不幸な出来事は、誰の身にも起こりえるストレス要因です。自身や家族の重い病気・怪我がきっかけで、適応障害が発症するケースも珍しくありません。

また、地震や台風などの自然災害による恐怖体験も、心に深い傷を残す原因となります。交通事故で怖い思いをした後に、適応障害の症状が出ることもあります。

なお、外傷体験は、PTSDを併発する可能性があるため注意が必要です。予期せぬ出来事で心が不安定になったときは、一人で耐えるのではなく、専門的なケアを受けましょう。

適応障害になりやすい人の5つの特徴

適応障害になりやすい人の5つの特徴

適応障害は、性格や考え方によって発症のリスクが異なります。発症しやすい方の特徴は以下の5つです。

  • 真面目で責任感が強い人
  • 完璧主義な傾向がある人
  • 自己肯定感が低い人
  • ストレス耐性が低い・繊細(HSP)な人
  • 周囲の評価を気にしやすい人

上記の特徴を持つ方は、ストレスを溜め込みやすい傾向があるため、日々の心の変化に気を付けなければなりません。

真面目で責任感が強い人

真面目な性格の方は、周囲の期待に応えようと、自身の心を犠牲にしてまで頑張りすぎる傾向があります。任された役割を最後までまっとうしようとするあまり、限界を超えてしまうケースが少なくありません。

また、責任感が強い方は、困ったときに他人に頼るのが苦手で、すべての問題を一人で抱え込みやすい点も特徴です。うまくいかないことがあった際、過度に思い詰めてしまう思考パターンもストレスを増やします。

完璧主義な傾向がある人

何事も完璧にこなそうとする方は、自身に対して必要以上に厳しい基準を設けてしまいます。小さなミスも許せず、自身を追い詰めることで精神的に消耗しがちです。

完璧主義な傾向がある方は、理想と現実に差があることに苦しみ、常に強いプレッシャーを感じてしまいます。また、物事を極端に判断してしまう性格は、心を疲弊させます。

自己肯定感が低い人

自己肯定感が低い人は、トラブルが起きたときに、必要以上にネガティブにとらえてしまいます。他人の評価を過度に気にして、「自分はダメな人間だ」と思い込んでしまいがちです。

悪い出来事を深刻に受け止める思考パターンが定着しており、ストレスを増幅させている方は珍しくありません。また、失敗を恐れて行動が消極的になり、周囲との関わりの中でさらに自信を失う悪循環に陥る場合もあります。

ストレス耐性が低い・繊細(HSP)な人

ストレス耐性が低い・繊細(HSP)な人

HSPの方は、刺激に対して敏感な性質を持っており、日常の些細な変化にも強いストレスを感じます。周囲の方の感情や場の空気を敏感に察知し、自分自身が影響を受けて疲れてしまう方に多い傾向です。

また、HSPの方は多くの情報を一度に受け取ってしまうため、脳が過密状態になり、ストレスへの対処が追いつかなくなる場合があります。また、環境の変化に慣れるまで時間がかかり、心身のバランスを崩しやすいのも特徴です。

周囲の評価を気にしやすい人

他人の目を常に気にする方は、自身の本音を抑えて周りに合わせすぎてしまいます。嫌われるのを恐れて頼みごとを断れず、本来のキャパシティ以上の負担を引き受けてしまう方は多いでしょう。

また、周囲の評価を気にしやすい方は、自身と他人を比較して劣等感を感じやすく、心が休まる暇がありません。意見を言わずに我慢を続けていると、不満やストレスはどんどん蓄積してしまいます。

適応障害の3つの治療方法

適応障害の3つの治療方法

適応障害は専門家のアドバイスを受けながら、自身に合う方法で治療を進めるのが大切です。主な治療法は以下の3つです。

  • 環境調整
  • 薬物療法
  • カウンセリング・認知行動療法

それぞれの治療法がどのような目的で行われるのか、具体的に解説していきます。

環境調整

適応障害の治療で基本となるのは、環境調整です。ストレスの原因から距離を置くことで、心の回復をうながします。

休職や部署異動、引越しなど、ストレスの源を取り除く工夫を行います。ストレスの原因から離れれば、比較的短期間で症状が改善に向かうでしょう。

もし、職場のストレスで心身に不調がある場合は、医師に相談し診断書を作成してもらい、業務内容を話し合う場を設けてください。

薬物療法

薬物療法は、心身のつらい症状を一時的に和らげる補助的な手段として使われます。不安が強くて眠れない、動悸がして苦しいなどの症状を薬で抑えることで、心身の休息をうながします。

適応障害には、抗不安薬や睡眠薬などが処方されるケースがあります。ただし、薬はあくまで症状を軽くする目的で処方されるもので、ストレスの原因を根本から解決するものではありません。

また、薬の種類によっては依存性があるものもあるため、医師の指示通りに服用するのが大切です。

カウンセリング・認知行動療法

医師やカウンセラーとの対話を通じて、考え方の癖を見つめ直す方法は、再発防止に役立ちます。カウンセリングでつらい気持ちを吐き出し、客観的な視点をもつことで、ストレスへの向き合い方が変わるでしょう。

認知行動療法では、ストレスを感じたときの思考パターンを修正し、柔軟な考え方を身に付けます。環境を変えるのがむずかしい場合や、何度も同じような悩みを繰り返す場合は、認知行動療法が有用です。

専門家と一緒に、自身を追い詰めない思考方法を学んでいくことが、適応障害からの回復を助けます。

適応障害からの回復期間と予後

適応障害からの回復期間と予後

適応障害が回復するまでの流れを、以下の項目に沿って解説します。

  • 治療期間の目安
  • 療養中の過ごし方
  • 再発を防ぐためのセルフケア

無理のないペースで、着実に回復を目指していきましょう。

治療期間の目安

適応障害の治療期間は、一般的に3ヵ月〜半年がひとつの目安です。ただし、症状やストレスを受け続けていた期間によって、回復までの期間は異なります。

焦って無理に復帰しようとすると、症状が長引いたり悪化したりする可能性があるため、慎重な判断が必要です。

基本的には、医師と相談しながら、生活リズムが安定して十分な睡眠が取れるようになるまで、じっくり休む計画を立ててください。

療養中の過ごし方

休養期間中は、心身の休息を最優先事項にします。無理に何かをしようとせず、自身の心に素直になって過ごすのが大切です。

心が元気になってきたら、規則正しい生活リズムを整え、軽い散歩や趣味の時間を徐々に増やしていきましょう。何もしない自分を責めてしまうかもしれませんが、休息は適応障害の治療に欠かせません。

無理のないペースを守り、周囲の期待に応えようと焦らない姿勢を心がけてください。

再発を防ぐためのセルフケア

適応障害の症状が落ち着いた後も、再発しないための工夫を続けるのが重要です。ストレスサインを把握し、早めに休息を取れる環境を整えていきます。

仕事に戻る際は、以前と同じ働き方にならないよう、業務内容や働き方の見直しを事前に計画しておきましょう。また、悩みを一人で抱え込んでしまうのは避けて、信頼できる方や専門家に相談する習慣を身に付けるのも大切です。

適応障害に関するよくある質問

適応障害に関するよくある質問

適応障害に関するよくある質問に回答していきます。ストレスによる心身の不調が気になる方は、参考にしてください。

適応障害は何科を受診すべき?

ストレスによる心身の不調を感じたときは、心療内科や精神科を受診するべきです。専門の医師が症状を詳しく聞き取り、適応障害かどうかを正確に判断してくれます。

身体的な症状が強い場合は、まず内科で検査を受けて、異常がなければ心療内科・精神科を受診するのもよいでしょう。早期に受診すれば、症状の悪化や長期化を防げます。

なお、心療内科・精神科を受診する際は、症状の内容や発症時期をまとめたメモを持参すると、より的確な治療計画を立てられます。

休職するとキャリアに影響する?

適応障害での休職が、直接的にキャリアへ悪影響を与えるとは限りません。転職の際も、休職歴の申告や履歴書への記載は必要ありません。

また、しっかり休んで体調を万全の状態に戻すことが、結果的に長く働き続けることにもつながります。休職中に傷病手当金を受給すれば、経済的な不安を軽減しながら治療に専念できます。

いずれにせよ適応障害を発症した場合は、目先のキャリアよりも、まずは健康を第一に考えるよう決断すべきです。

適応障害は自分で治せる?

適応障害が軽度である場合は、ストレス源から離れることで改善する可能性があります。しかし、基本的には自身で治そうとせず、専門家による診断と治療が推奨されます。

専門家の力を借りずに解決しようとすると、症状が悪化したり、うつ病に進行したりするケースがあるため注意が必要です。医師のアドバイスを受けると、客観的に心身の状態を把握でき、効果的な対策を立てられます。

家族や周囲の人はどう接すればいい?

家族や周囲の方は、本人を責めたり治療を急かしたりせず、温かく見守る姿勢をもつのが大切です。本人は自身を責めていることが多いため、プレッシャーを与えるような言葉は避けてください。

本人のつらさに共感し、寄り添う接し方を心がけながら、回復を焦らせない環境を整えてあげましょう。

また、本人が話し出したときは否定せず、ただ耳を傾けてあげる時間を作ってください。味方でいてくれる存在を感じるだけで、心は大きく救われます。

適応障害の原因と対策を知りたい方はこころ「メディカルクリニック」にご相談ください

適応障害の原因と対策を知りたい方はこころ「メディカルクリニック」にご相談ください

適応障害は、仕事や人間関係、生活環境の変化などから生じるストレスで発症する精神疾患です。真面目で責任感が強い方や完璧主義な方は、発症するリスクが高いため注意が必要です。

適応障害の治療では、ストレスの原因になっている環境から物理的に距離を置くことが欠かせません。また、症状の悪化を防ぐためにも、早期に専門医を受診するのが大切です。

もし、適応障害の疑いがある場合は「こころメディカルクリニック」にご相談ください。

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